売木村山村留学センター
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売木村の山村留学ブログ

11月4日

11月2日(土)に行う予定だった脱穀を4日(月)に行いました。稲刈り後はざかけをして4週間経ったものの、お米の水分量がまだ多かったので、2日でも長く干すことに。そして、脱穀してから籾袋のまま乾燥させておけば何とかなるくらいになったので、決行。ミーティングの後、服装を整え、外へ。まず、田んぼへ行き、はざに干していた稲束を一人10束ほど抱えて、倉庫前広場まで運びました。それから、センター周囲のフェンスにかけていた稲束も。稲刈り直後と比べると、乾いて非常に軽くなっていたので、一度にたくさん抱えて運ぶことができました! 倉庫前には全体のおよそ半分の稲束が山積みに。
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午前中は、倉庫前に運んだ稲束分を昔ながらの方法で脱穀体験してみることに。初めに、稲束から抜き取った1本の稲穂を手の指で扱き籾米を外すという、最も原始的な方法を試みた学園生たち。そして、それぞれが1本の稲に何粒のお米が実ったのかを数え、平均値を求めると、90粒ほど。田植えの時には、一か所に3~4本の苗を植え、それが分げつし、稲刈りの時には1株が20本ほどになっていたので、蒔いた種籾1粒からおよそ450粒・1株から1800粒ほど収穫できたことになります。学園生たちは、お米がもの凄く効率のよい作物だということを実感した様。
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次に、3人ずつ3グループにわかれ、千歯扱きや足踏み式脱穀機といった道具を試してみることに。全員がどの方法も役割も体験できるよう、交代しながら作業をしました。
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千歯扱きを最初は上手く使いこなせていませんでした。しかし、何度も試したりコツを教わったりするうちに、一度に扱きやすい稲束の適量がわかった様。
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稲束を広げ、鉄製の歯(千もはないけれど)の間に挟んで手前に引き抜くと、下で受ける箕に、籾米がバラバラッと落ちました。1本ずつ手で扱きとる原始的な方法より随分効率が良いことを感じていました。
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足踏み式脱穀機は、踏板を足で踏んで、逆V字型の針金を埋め込んだ円筒形のこき胴を回転させ、そこに稲束を押しつけると籾米がとれる仕組み。センターに保管してある足踏み式脱穀機は古い道具ですが、2台ともすこぶる快調!
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踏板を速く踏むことばかりに意識がいくと、手元の稲束をしっかり握っておくことが疎かになり、こき胴に稲束が巻き込まれて引きずり込まれそうになる危ない場面が何度かありました。また、長い稲を持て余し、こき胴にちゃんと当てることが難しかった子たちも。足で踏板を踏みながら、手に持った稲束を脱穀することを一人で行うのは難しいので、踏板を踏む人・脱穀をする人・籾米を受ける人と分業して進めるグループもありました。
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しばらく使っていると、回転音と、機械に被せたござに とれた籾米がパラパラパラッと勢いよく当たる音が、一定のリズムで響くようになりました。反対側でバットに籾米を受ける子が「(いっぱいになったから)止めて~!」と叫ぶ声が、短い間隔で聞こえるようにもなり、脱穀が捗り、藁の山がどんどん高くなっていきました。千歯扱きより後の時代に登場した足踏み式脱穀機を用いると、作業効率が格段にあがることを実感した様子。
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千歯扱きと足踏み式脱穀機で稲穂から外された籾米は、どんどんたまっていくので、ふるいにかけて、藁くずなどと籾米に大まかに選別しました。
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藁くずなどを取り除いた籾米は、唐箕を使って風選することに。社会科の教科書に載っていて知っているけれども、実物を見たり使ったりするのは初めてと、興味津々の子どもたちでした。唐箕は、ハンドルを回しておこした風で、重い籾米と軽い籾米にわけ、実入りの悪い籾米や藁くずを飛散させ、選別するという仕組み。発明した先人への尊敬の念を抱きながら、楽しげに風選作業を体験する子たちも。
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グループごとに交代しながら唐箕の体験をしていきましたが、ハンドルを回す速さを一定にできなかったり、ハンドルを回していない時に籾米をじょうごに入れてしまったり...と、いろいろなハプニングもありました。
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千歯扱き・足踏み式脱穀機・唐箕を一通り体験したら、一度脱穀した稲束をチェックし直し、籾米が残っている稲穂を抜き取って指で扱いたり、ブルーシートの上に散乱している 籾米を一粒も無駄にしないよう拾ったり。ひたすら根気のいる作業でしたが、皆 地道にやっていました。
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昔ながらの道具の片づけと並行して作業を続けていたので、スペースがだんだん狭くなっていきました。この作業が一段落したらお昼ごはん...ということで、なんとか頑張った学園生たち。
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午後2時近くに外でお昼ごはんを食べ、午後3時頃から田んぼへ移動し、動力脱穀機"ハーベスタ"の構造を教わりました。ハーベスタの中には、足踏み式脱穀機と同じ円筒形のこき胴が入っており、脱穀された籾米はふるいにかけられ、即 風選され、藁くずや実入りの悪い籾米は飛ばされます。稲束をハーベスタに通すと、あっという間に藁が送り出され、脱穀と選別がいっぺんになされ、重い籾米が袋の中にどんどんたまっていくのです。
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はざには、昔ながらの方法で脱穀した量と同じくらいの稲束がかかっていましたが、はざに沿ってハーベスタを移動し、稲束を送り込んでいくと、もの凄い速さで脱穀・選別されました! とは言え、機械も完璧ではないので送り出されてきた藁をチェックすると、籾米が残っていることがよくあります。なので、数人体制でチェックをしていたのですが間に合わず、すぐに藁の山ができてしまうほどの速さでした!
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完全に脱穀されていない稲束は、戻され、再び送り込まれます。束の中の方に残っている稲穂などは、何回送り込んでも脱穀されないことがあったので、途中からは稲穂を抜き取って集めてから機械にかけ、確実に脱穀されるようにしました。チェックすることを初めから担当していた子たちが役割を交代する間もなく、はざにかけていた稲束をハーベスタで脱穀・選別する作業は、ものの数十分で終了。ほとんど、チェックして稲穂を抜き取ることに時間がかかったのでした。朝から数時間かかった昔ながらの脱穀・選別方法と比べると、ハーベスタは並外れた能率だということがよくわかった様です。束ねた大量の藁や、はざの三脚や竹の棒をセンターまで手分けして運び、田んぼの片づけも午後5時半前には終わりました。
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先人の知恵や工夫が凝縮された脱穀機や選別機の発展の歴史を辿る貴重な体験ができた1日となりました。
籾米は、袋の口を開けたままセンターの陽当たりのよい部屋に置き、数日 乾燥させてもう少し水分量を減らすことに。そして、籾摺り・精米という過程を経る予定。新米で搗いたおもちを食べられる日はもうすぐです!


19/11/06

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